2022-01-31

Clematis 'Viennetta' クレマチス ‘ビエネッタ’ その後

最低気温が氷点下3度を下回る日が続いたり、降雪した日もあって、寒さに耐えながら健気に咲いていたクレマチスの花もさすがに霜枯れしてしまった。でも花被は駄目になっても、花糸や蕾がまだ生き残っているのは、より重要な部位ほど耐寒性が高いということなのか。

花糸だけになっても、なんとも言えない絶妙な色合いで、まだまだ綺麗。

2022-01-16

Tillandsia bryiodes(Tillandsia minutiflora)
ティランジア・ブリオイデス(ミヌティフローラ)

Tillandsia bryiodes(Tillandsia minutiflora) ティランジア・ブリオイデス(ミヌティフローラ))
ブリオイデスの弾けたカプセルは株のサイズに比して大きくて、内側はツヤツヤしていて花みたいにキレイ…というか花よりも目立つ。花と違って何ヶ月も持つし。

超小型種なので一本だけを育てていると成長があまり感じられないけど、群生株なら成長がボリュームアップとして目に見えて嬉しい。

このティランジアをブリオイデスと呼ぶと「その名前はもう古い、間違いだ」と親切にも指摘してくれる人がいる。一方で(主に欧州方面から)「これはブリオイデスであって、ミヌティフローラではない!」との声も聞こえてくる。気になって少し調べてみたところ、個人的にはこのティランジアはTillandsia bryoidesのままが正しいと思うようになった。

Tillandsia bryoidesの正基準標本が所在不明で、現存する副基準標本はTillandsia tricholepisのみだという理由で、Tillandsia bryoidesTillandsia tricholepisの異名同種と主張し、改めてTilladsia minutifloraとして記載したのは暴挙だと思う。それがまかり通るなら、知られた種の模式標本を意図的に破棄した上で記載を無効として、別名で新記載することも可能になってしまう。

先行する論文は軽々に無効扱いするべきではなくて、現に、Tillandsia bryoidesの模式標本にTillandsia tricholepisがコンタミしていることに気づいたL. B. Smithも、正基準標本の所在不明に気づいたW. Tillも、Tillandsia bryoidesを無効とはしていない。記載内容と経緯を読み解き詳らかにした上で、所在不明の正基準標本が再発見されるまでの参照に足る標本を挙げることが本来ではないかと考える。というワケで自分の栽培株のラベルはTillandsia bryoidesT. minutiflora)にしてある。

ちなみにトリコレピスの一部とブリオイデスは確かに似ていて、記載時に標本が混同されたのも無理はないと思う。現に今でもブリオイデスに似たトリコレピスが「ブリオイデス」として売られていることは多い(判別点:花茎が見えていればトリコレピス)。 

2022-01-09

Tillandsia ionantha 'Rio Grande'
ティランジア・イオナンタ ‘リオ・グランデ’

Tillandsia ionantha 'Rio Grande' ティランジア・イオナンタ ‘リオ・グランデ’


オレンジ寄りの鮮やかな色に発色する(写真は実物よりも赤っぽく写っている)のと、葉幅がとても広い。葉が密にならず全体的にゆったりとした印象を受ける姿のイオナンタ。

'Rio Grande'という個体名で購入したけど、他所では聞いたことがなくて由来も分からない。Rio Grandeはメキシコ最北部、アメリカとの国境を流れる川なので、その流域にイオナンタが自生しているとは考えにくく、採集地を指しているのではなさそう。ただ、いずれにしてもメキシコ産だろうとは思う。

本来はもっと大型になる個体だと思うけど、これまでは体力不充分で開花したり、子株を吹きすぎたりして、十分に大きくならずに咲いてしまっている。なので花後に株を割って、一つは少し遮光した場所に移してみようかと思案中。