先日のBillbergia distachia var. maculataの写真を撮った時(まだ1輪目の咲きかけだった)、全体的に花や蕾が少し歪んでいるのが気になった。その後、花が咲き進んで見たらなんと6弁花。ヒガンバナ科の花みたいにも見える。
ブロメリアの花のパーツは3つ一組になっていて外側(下側)から、
萼片: 3枚→花弁: 3枚→雄蕊: 3本→雄蕊: 3本→心皮(雌蕊): 3裂
となっている。
これらのパーツが作られる時はA・B・Cの3つの遺伝子が順番にはたらくことで各パーツに分化する。遺伝子Aだけがはたらくと萼片が作られ、AとBなら花弁、BとCなら雌蕊、Cのみなら心皮(雌蕊)ができる。
下記が正常な分化(1行目と2行目がはたらく遺伝子で、3行目はそのとき作られるパーツ)。
A→ A→ C→ C→ C
B→ B→ B
萼片→花弁→雄蕊→雄蕊→心皮(雌蕊)
「何か」があってA→Cの交代が遅れると花弁が6枚(雄蕊は3本)の花になる。
A→ A→ A→ C→ C
B→ B→ B
萼片→花弁→花弁→雄蕊→心皮(雌蕊)
「何か」が遺伝的な変異だと次回以降の開花も6弁花だけど、外的要因(環境など)なら次は正常花に戻る。遺伝的変異(芽変わり)なんてそうそう起きないので、外的要因による今回限りの6弁花の可能性が圧倒的に高い。
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