2020-05-31

Tillandsia crocata, Tiny fine form, Osório, Rio Grande do Sul, Brazil
ティランジア・クロカータ

Tillandsia crocata, Tiny fine form,  Osório, Rio Grande do Sul, Brazil, ティランジア・クロカータTillandsia crocata, Tiny fine form,  Osório, Rio Grande do Sul, Brazil, ティランジア・クロカータ
標準的な個体よりも小型で葉が細身、鱗毛が目立たないクロカータ。標準的な鱗毛フサフサの個体よりも普段の姿は地味だけど、花時になるとかえって花の鮮やかさが映えて綺麗。香りも良し。

今まで単に吊っていたけど、開花を見たら早く大きな塊にしたくなったので、もう少し湿気を長く保てるような支持に変えるつもり。

これにちょっと似た姿の黄花のティランジアがTillandsia crocata var. tristisというラベルで出回っているけど、あれは明らかな誤名で、本来のTillandsia crocata var. tristisTillandsia caliginosaのシノニム)とは姿も花も全然違うし、花柄の長さ、花被の縦横比、花苞の形状などがクロカータとも一致しない。おそらくクロカータとTillandsia usneoidesの交雑種だと思う。

2020-05-27

Tillandsia ionantha 'Peach'
ティランジア・イオナンタ ‘ピーチ’

Tillandsia ionantha 'Peach' ティランジア・イオナンタ ‘ピーチ’
小割の株なので今年は咲いて欲しくなかったんだけど…親株がこのサイズだと子株が2-3本出て来年も充実不足ぎみに開花、本気の開花は再来年になるパターンだ。上手な人ならモリモリ大きく出来るんだろうけど。

読んだ文献にTilladsia ionantha 'Peach'はメキシコ・ゲレロ州タスコ近郊 で「found」とある(P. Koide, Journal of the Bromellad Society Vol. 43, No. 4)けど、「found」は「見つかった」とも「見られる」とも訳せる。1〜数株のみ見つかった変異個体なのか、ある程度まとまって生えてる個体群なのか、どっちなんだろう?

2020-05-23

Tillandsia ionantha var. stricta, Always red
ティランジア・イオナンタ変種ストリクタ

Tillandsia ionantha var. stricta, Always red form  ティランジア・イオナンタ変種ストリクタ
欧州から輸入した株。ラベルにAways redとわざわざ書いてあっただけに、普段の赤みは変種ストリクタの中でも強め(3ヶ月くらい前の姿)。けど開花時の赤さは思ったほどは際立たなかった。

群生株にしたら独特な色合いが映えそうだし、花が終わって子株が出てからコルク片か木の枝にでも着生させるつもり。

2020-05-22

Vanda coerulescens, Wild plant from Thailand
バンダ・コエルレスケンス(セルレッセンス)

Vanda coerulescens バンダ・コエルレスケンス(セルレッセンス)
タイ産の野生株とのことで昨年始めころに購入した株が初開花。一茎から4本の花序が出た。今までに見たことがある同種と比べると花柄が短い、花被はやや幅広でフチが波打ち色が濃くて淡く網目模様も入る。花形と色は凄く良いけど香りが全くないのは残念。



そして奇形花が多い。何か環境(春先に急に35度以上が数日続いたことはあった)が悪かった?
下部の古い葉にCymMV罹患っぽい黒い枯れ跡はあるけど、ウイルス病で花色に症状が出ずに花被が癒着や欠格するなんて病状はあるのかなあ?
開花を凄く楽しみにしていたんだけど手放しでは喜べない…

2020-05-17

Arisaema serratum form. viridescens, Variegated
斑入りカントウマムシグサ

Arisaema serratum forma viridescens カントウマムシグサ斑入りArisaema serratum forma viridescens カントウマムシグサ斑入り
15年くらい前、埼玉県秩父市で見つけたカントウマムシグサの斑入り。

毎年きれいな散り斑で、仏炎苞にも斑が入る。ただし写真に写っていない片方の葉にはほんの少ししか斑が入らない(これも毎年)。片方の葉がほぼ緑だからこそ、地植え放置でも丈夫に育っているのだと思うので、斑が全草に周っていなくてむしろ良かった。

ムサシアブミやウラシマソウと違ってマムシグサは子芋をほぼ出さないから、殖やすには種を蒔くしかない。実生したら数%くらいの苗に斑が出たけど、柄が悪かったり、斑が強すぎて枯れたりして、良い苗はほとんど出なかった。

2020-05-16

Bulbine mesembryanthemoides
ブルビネ・メセンブリアンテモイデスの花

Bulbine mesembryanthemoides ブルビネ・メセンブリアンテモイデスBulbine mesembryanthemoides ブルビネ・メセンブリアンテモイデス
小さな花だけど、拡大してみると繊細な造形でとても可愛らしい。雄蕊からたくさん出ている突起はポリネーターの足場?蜜腺なのかな?

受粉させればすぐに種子ができるけど、さらに殖やす気はあまりないので自然に結実したら蒔くかな。

2020-05-15

Tillandsia ionantha 'Giant'
ティランジア・イオナンタ ‘ジャイアント’

Tillandsia ionantha 'Giant' ティランジア・イオナンタ ‘ジャイアント’
ゆっくり大きく育てようと小苗を買って育てはじめたけど、どこが 'Giant' ??というサイズでいきなり開花してしまった。おまけに花をナメクジに食われた。そして小さい株なのに2輪目を出してきた。

大きくなる前に毎年開花しちゃって、なかなか大型にならないパターンにハマる株かな。

Tillandsia loliacea, Assis, San Paulo, Brazil
ティランジア・ロリアケア

Tillandsia loliacea,  Assis, San Paulo, Brazil ティランジア・ロリアケアTillandsia loliacea,  Assis, San Paulo, Brazil ティランジア・ロリアケア
花序が伸びている時に当てちゃって、曲がって咲いちゃった。
こっちより株も大きいけど花も大きい(どっちも小さい)。

2020-05-14

Billbergia distachia var. maculata, has 6 petal flowered
ビルベルギア・ディスタキアが6弁花だった

Billbergia distachia var. maculata,  has 6 petal flowered ビルベルギア・ディスタキア変種マクラータ 六弁花
先日のBillbergia distachia var. maculataの写真を撮った時(まだ1輪目の咲きかけだった)、全体的に花や蕾が少し歪んでいるのが気になった。その後、花が咲き進んで見たらなんと6弁花。ヒガンバナ科の花みたいにも見える。

ブロメリアの花のパーツは3つ一組になっていて外側(下側)から、
萼片: 3枚→花弁: 3枚→雄蕊: 3本→雄蕊: 3本→心皮(雌蕊): 3裂
となっている。

これらのパーツが作られる時はA・B・Cの3つの遺伝子が順番にはたらくことで各パーツに分化する。遺伝子Aだけがはたらくと萼片が作られ、AとBなら花弁、BとCなら雌蕊、Cのみなら心皮(雌蕊)ができる。

下記が正常な分化(1行目と2行目がはたらく遺伝子で、3行目はそのとき作られるパーツ)。
A→ A→ C→ C→ C
   B→ B→ B
萼片→花弁→雄蕊→雄蕊→心皮(雌蕊)

「何か」があってA→Cの交代が遅れると花弁が6枚(雄蕊は3本)の花になる。
A→ A→ A→ C→ C
   B→ B→ B
萼片→花弁→花弁→雄蕊→心皮(雌蕊)

「何か」が遺伝的な変異だと次回以降の開花も6弁花だけど、外的要因(環境など)なら次は正常花に戻る。遺伝的変異(芽変わり)なんてそうそう起きないので、外的要因による今回限りの6弁花の可能性が圧倒的に高い。

2020-05-13

Dioscorea elephantipes
ディオスコレア・エレファンティペス(亀甲竜)

Dioscorea elephantipes ディオスコレア エレファンティペス 亀甲竜
花盛りの季節だけど、冬緑性の植物には落葉の季節。日本で麦秋や竹秋と言われる季節に南アの植物も落葉するのがなんとなく面白いと思う。

2020-05-12

Billbergia distachia var. maculata, Northern Uruguay
ビルベルギア・ディスタキア変種マクラータ

Billbergia distachia var. maculata,  Northern Uruguay  ビルベルギア・ディスタキア変種マクラータBillbergia distachia var. maculata,  Northern Uruguay  ビルベルギア・ディスタキア変種マクラータ
2018年に輸入したウルグアイ北部産のビルベルギアが開花した。Billbergia distachia var. maculataっぽい。

ビルベルギア・ディスタキアはブラジル固有種とされているけど、ウルグアイ北部と接しているリオグランデ・ド・スル州からも報告があるので、ウルグアイ側に自生地が跨っていてもおかしくはないと思う。

棚下に放置してあったのでちょっと徒長気味?花後は秋まで外に出そうかな。

2020-05-10

Tillandsia usneoides
ティランジア・ウスネオイデス(黃花…じゃなかった)

Tillandsia usneoides ティランジア・ウスネオイデスTillandsia usneoides ティランジア・ウスネオイデス
これはタイの業者に黄花だと言われて買ったウスネオイデス。高かったんだよなあ。買ってから足掛け3年開花しなくて、ようやく今年はたくさん蕾がついたので開花を凄く楽しみにしていたんだけどなあ。

黃花じゃなかった事はガッカリしたけど、葉がやや太めで短いのと、節間の巻きが凄く強いという特徴があって、花が無い普段の姿もかなり目立つ系統なので気に入ってる。


Tillandsia usneoides ティランジア・ウスネオイデスTillandsia usneoides ティランジア・ウスネオイデス
こちらはごくごく普通のタイプのウスネオイデスで、ウチでは一番丈夫で花付きが良い。花は大きめ。セパルが茶色くなる個体が混じる。

Tillandsia ionantha 'Druid'
ティランジア・イオナンタ ‘ドルイド’

Tillandsia ionantha 'Druid'  ティランジア・イオナンタ ドルイド
右の子株も開花して、一輪目の開花時よりちょっぴり色が上がった。けど買ったときの親株はきれいな山吹色に色づいていたので、これでは全然本来の色に達していないと思う。

イオナンタは子株の開花時に親株も色づくのが好い。というか開花する株よりも親株が先に色づき始めたりするし。

Tillandsia usneoides, Black flower
ティランジア・ウスネオイデス(黒花)

Tillandsia usneoides, Black flower  ティランジア・ウスネオイデス(黒花)Tillandsia usneoides, Black flower  ティランジア・ウスネオイデス(黒花)
この花は咲いて1日経っているので少し色が抜けていて真っ黒には見えないけど、咲いた時は「黒」と言ってもいい濃い色。時間が経つと褪せて昆布みたいな色になる(真っ黒い時の写真は撮りそこねた)。

なんだか他のウスネオイデスより切れやすい気がする。ちょっとしたことで切れて落ちる。

2020-05-08

Dyckia choristaminea
ディッキア・コリスタミネア

Dyckia choristaminea ディッキア・コリスタミネア
この写真はちょうど一年くらい前の初開花時。
多肉屋でディッキア・コリスタミネア実生小苗が数本売られていて、その中にギュッと締まったコンパクトな姿の株があって買ってきたのが2018年の6月。かなり小さいうちから分頭して群生し、とても小さい姿で開花した(鉢は8cm角)。これ以上大きくならないコンパクトな個体かと喜んでいたら…そこから一年でモリモリ大きくなった。

Dyckia choristaminea ディッキア・コリスタミネア(写真の撮り時を2日ほど逃してしまった…)
この写真が今年の開花。1年でふた回りくらい大きくなって、鉢から葉が完全にあふれている。とはいえまだコンパクトではあるけど、2.5号相当の鉢だからこのサイズに収まっているだけで、鉢増ししたら普通のサイズに育つっぽい?

2020-05-05

Tillandsia streptocarpa
ティランジア・ストレプトカルパ

Tillandsia streptocarpa ティランジア・ストレプトカルパTillandsia streptocarpa ティランジア・ストレプトカルパ
育てやすくて、よく咲いて、よい香りもある。花が綺麗なティランジアはたくさんあるけど、大輪でまとまってたくさん咲くものは意外と少ないし、ストレプトカルパは花ものティランジアとして最優良種のひとつだと思う。

白花の株も花序を上げているけど開花はもう少し先になりそう。紫花と白花を並べて観たかったけど残念。

2020-05-03

Tillandsia ionantha 'Druid'
ティランジア・イオナンタ ‘ドルイド’

Tillandsia ionantha 'Druid' ティランジア・イオナンタ ’ドルイド’
この株は「なんちゃってドルイド」ではなくて本来の'Druid'。株に勢いがなかったのと光が弱かったせいか色づきがいまいち。数日後にはもう少し色が上がっているかも?

この株は数日前までほぼ緑だった。イオナンタを見ていると、花が咲くよりずっと前から色づく場合と、開花の直前に急に色づく場合がある。何が違うんだろ?

2020-05-02

Tillandsia duratii
ティランジア・デュラティ

Tillandsia duratii ティランジア・デュラティTillandsia duratii ティランジア・デュラティ
ホームセンターでデュラティの小サイズを5-6本売っていた中に、小さな株なのに開花後や未開花の花序がついていているのが3本あって、どれも主軸花穂のみで側花穂がなかった。小苗がたまたま咲いてしまったのだろうとは思ったけど、もしも小型系統ならオモシロイと思って買っておいた(T. streptophyllaには小型で側花穂を出さない系統があると聞いたことがあるので)。

咲いてみたらデュラティとしてはかなり濃色(一枚目の写真が見た目に近い)。次回も同じサイズで濃色花が咲くと良いんだけど。