温室にミストした後、吊るしたフンキアナの葉についた水滴を見て不思議に思った。下を向いている一本々々の葉にいくつもの水滴がついてる。
これは一見すると何の変哲もない水滴だけど、実は地味に凄い。写真の右上に少し写っているイオナンタの葉ではこういう水滴の付き方をしておらず単に濡れているだけだ。水滴を保持しているフンキアナの方がゆっくり乾くだろうから、そのぶん長く吸水できるだろう。
葉の濡れ性が高ければ水は滑らかに拡がって葉先から落ちてしまうので水滴は残らないし、濡れ性が低くても水滴はコロコロと落ちてしまって残らない。つまり、下向きに生えている細い葉にたくさんの水滴が残っているのは普通のことではない。
多分、フンキアナは濡れ性が低い葉から濡れ性が高い鱗毛が生えているなど、濡れ性がまだらになっていて水滴を保持しているか、それとも鱗毛で構造的に水滴を捕まえているのかもしれない。
フンキアナは細くて表面積の少ない葉の不利を補うために、より多くの水滴を保持できる仕組みを備えたのだろうと思うと、小さな水滴に植物の進化の妙を感じ入ってしまう。
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